弁護士 深澤諭史のブログ

弁護士 深澤諭史(第二東京弁護士会 所属)のブログです。 相談等の問い合わせは, i@atlaw.jp もしくは 03-6435-9560 までお願いします。 Twitterのまとめや,友人知人の寄稿なども掲載する予定です。

タグ:非弁

今週は、かなり人前でしゃべることが多かったです(・∀・;)

①第二東京弁護士会で倫理研修
②AbemaPrimeでネットの違法な取引について解説
AbemaPrimeで不祥事を起こした著名人の出演作品を「お蔵入り」させることの是非について解説
④Professional Lawyer Japan 2019にて、非弁規制、広告規制、他士業規制と他士業連携の問題について講演
⑤文化放送「エジソン」にて著作権について解説

喉はなんとか大丈夫です(・∀・)
なお、⑤では、間近で声優さんの演技を聞きましたが、本当にプロってすごいですね。
一瞬で別の世界が出現したみたいでした。驚き(^ω^;)



はっきりいって、バッジをかけることになりかねません。
通常の法律顧問では、「知らないうちに顧問先が違法行為をしていた」というだけでは、通常は責任を問われません。

ですが、非弁業者の場合、その業務がメインであること、当然に顧問弁護士もそれを知っていた、知っているべきだったこと、ということから、知らないというような言い訳が通用しにくくなります

もちろん、そうであっても、改善のために努力するなどすれば問題がないのですが、名前を表示させるだけ表示させるなどしていると、弁護士として非弁行為に協力したという評価にもなりかねません。

通常の違法行為と違って、非弁行為との関係では、弁護士は高度の注意義務が課せられています
非弁業者の顧問弁護士になるなどして、利用をされないよう、くれぐれも気をつけるべきです。

任意売却と競売の相談は弁護士へ。弁護士以外への相談が危険な理由」という記事を書きました。
これに限らず、非弁行為には消費者被害という側面があるので、今後も警鐘を鳴らしていきたいと思います。

なお、実は弁護士の元にも依頼者の不動産の処分で困ってはいないですか?紹介料払います!」という勧誘FAXが来ています。
こういう契約をすると、弁護士が「依頼者の利益よりも紹介料の高さで任意売却を決める」ということになりかねず、非常に問題です。
もちろん、弁護士職務基本規程にも反します。

ですが、弁護士に堂々とこんな勧誘をしてくる業者が後を絶たないわけですから、いわんや弁護士職務基本規程の縛りのない非弁護士の業者は何をやっているか、警戒が必要なのは当然ですね。

ツイッターでこんな話がありました。



私の意見を言うと、非弁行為かどうか以前に、弁護士以外に任意売却や競売の相談をすることはおすすめできません
理由は、次の通りです。

1.自分の利益のために動いてもらえるとは限らない

任意売却の場合、買い手がいます。
その場合の売却というのは、切羽詰まっての売却です。ですから、普通の売却より売り手に交渉力がありません。そして、任意売却の相談に乗った業者は、それを知っています。
弱みを見せて、それを知らせている以上、その業者(や関係者)が安く買って利益を得るために、不利な契約を結ばされるリスクがあります。
ようするに、相談者である自分の利益のために動いてもらえるとは限らないということです。
弁護士の場合、係争物件に手を出すことも、利益の相反する事件に手を出すことも、関係者からリベートをもらうことも禁じられており、これに違反をした場合、資格にかかわる重大な処分を受ける可能性があります。
ですが、そういうペナルティも縛りもない非弁護士の業者の場合は、かようなリスクがあるといえます(実際、多くの非弁業者を目にしてきた経験からいうと、これはただの危惧ではなくて現実的な危険です。)。

2.任意売却・競売で片付く問題ではない

そもそも、これらは、すでに債務超過に陥っている、返済に窮しているケースです。
競売というのは非常に手間のかかる手段ですし、任意に弁済してもらうよりも弁済金額が減るリスクもあります。ようするに、債権者にとっても合理的な選択肢ではありません。
それでもあえて、競売をはじめとする強制執行をする事案では、そもそも債務者つまり相談者が返済に窮している場合が多いです。
つまり、債務整理(破産や任意整理)の必要なケースです。
弁護士にとって債務整理は重要な業務の1つであり、「借金(債務)問題」の解決のために、あらゆる手段を検討して最適な手段を選んで用います。
ですが、任意売却コンサルタント、競売コンサルタントの得る手段は、競売という場面、任意売却という手段に限定されます。
そうなると、本当は任意売却よりもいい手段がある、あるいは任意売却(だけ)では解決しない場合でも、任意売却という手段がとられて、状況が悪化することがありえます。
なお、弁護士は、誰でもかんでも破産させるわけではありません。あくまで全ては手段に過ぎません。

3.そもそも弁護士法違反の疑いが濃厚である

弁護士法違反の成否は、具体的状況により判断するべきで、一概にいうことには慎重にならないといけません。
ですが、競売コンサルタント、任意売却コンサルタントは、非弁行為に該当する可能性が高いです。
競売も任意売却も、競売をはじめとする強制執行という場面、つまり法律事件に関する場面です。そして、それについてのコンサルティングというのは、必然的に、法的見解の提供つまり鑑定になります。
法律事件について、鑑定を行う行為は、弁護士法72条本文で弁護士でないと法律の例外がない限りは禁じられています。また、これは犯罪でもあります。

自分の人生の大事な局面、犯罪者に委ねますか?

日弁連委員会ニュース(非弁等対策本部)で退職代行業者が取り上げられました。
これは、労働者の権利と深く関わるだけでなく、他の非弁問題と同じく、消費者被害につながりかねないので、大事な問題だと思います。
特に、元勤務先から賠償請求されるリスクもありますので、啓蒙をしていくべき問題だと思っています。

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