弁護士 深澤諭史のブログ

弁護士 深澤諭史(第二東京弁護士会 所属)のブログです。 相談等の問い合わせは,氏名住所を明記の上 i@atlaw.jp もしくは 03-6435-9560 までお願いします(恐縮ですが返事はお約束できません。)。 Twitterのまとめや,友人知人の寄稿なども掲載する予定です。

タグ:漫画

80AE484C-769C-41F8-9EB6-F306253DD349

銀のアンカー4巻より。

(・∀・)久々の漫画紹介です。
(^ω^)今回は何かお?

(・∀・)今回は,「ドラゴン桜」などで有名な,三田紀房先生が原作の「銀のアンカー(関達也先生作画)」です。
(^ω^)お,三田先生は知っているお。大学受験をテーマにした「ドラゴン桜」は有名だお。これは,何がテーマだお。

(・∀・)これは,大学生にとって受験の次に立ちはだかる大きな壁,「就活」をテーマにした漫画です。
(^ω^)なるほど。就活のテクニックなどを解説するのかお?

(・∀・)もちろん,テクニックみたいなことも豊富に載っています。ですが,この作品のすごいところは,ドラゴン桜でもそうですが,「なぜ,その技術が大事なのか。」という根拠をよく掘り下げているところです。
(^ω^)ほお,もっともらしい,「そりゃあ,ただしいけれどもね」「それができれば苦労しないよ」みたいなことで埋め尽くされたハウツー本が多い中で,それは興味深いお。

(・∀・)こういう書籍は,作家の実力が厳しく問われるのですが,「ドラゴン桜」の作者にふさわしい出来になっています。やるべき事,心がけるべきことを,ちゃんと細分化して,一つ一つ実践的かつ実戦的に描写していくので,本当の意味での実用書であるといえるでしょう。みんなできる,そしてみんなやる気になる,という基本かつ重要な点をおさえています
(^ω^)単に答えや技術を羅列するだけではなくて,どうしてその結論にたどり着くのか,精神論に頼らず,演繹的,理論的な構成になっているお。

(・∀・)就活生はもちろん,人が人を評価するときのポイント,初対面におけるコミュニケーションの留意点などを豊富に掲載していますので,社会人(この言い方はあまり好きではないですが。)にもお勧めです!
(^ω^)なお,冒頭のコマは,結構有名な台詞だお。これも結論はわかるし,賛成する人が多そうだけれども,「何故そうなのか?」という理論的裏付けを,本当にわかりやすく説明しているお!是非,本書でチェックして欲しいお!

銀のアンカー1巻(ジャンプBOOKストア!)

ラーメン発見伝(作:久部緑郎 先生,画:河合単 先生)

IMG_0336

ラーメン発見伝1巻(小学館)より

ラーメンをテーマにしたグルメ漫画です。

基本的に,一般的なこの手の漫画のお作法通り,

①食(この場合はラーメン)について卓越しているが他はイマイチな主人公がいる。
②主人公の周囲(この場合は勤務先)が,食を巡ってトラブルに巻き込まれるが原因が分からない。
③主人公が②の原因を調べる。なかなか分からないが,ふとしたきっかけで気が付く。
④主人公が見事にトラブルを解決する。

という流れです。時折,「なんでこんなことで怒るの?この人は?」って思う場面もあるのもお約束ですね。

また,後半は,味比べ勝負大会が行われる,というのも,この手の漫画の作法に沿うものです。

この漫画が他のグルメ漫画と違うのは,単に食べ物の美味しいまずいだけではなくて,ラーメン店の経営問題など,「ラーメンを巡る諸問題」「ラーメンビジネス」全般を取り扱っているところにあります。

ラーメンは美味しければいいのか,安ければいいのか,うまいラーメンとは何か,うまいラーメン店とは何か,等々,かなり根源的なテーマにも切り込んでいます。

また,「イキガミ」のように,単に伏線を回収するだけではなくて,物語のテーマ,材料が,クライマックスに向けて収斂していくという構成になっていることも特徴的です。
伏線すら回収が上手くできない漫画も珍しくない中,テーマや材料がクライマックスに向けて収斂していく描写は非常に爽快です。

全26巻と,かなりの長編ではありますが,ラーメン好きはもちろん,外食産業に興味ある方,さらに自営業者にはお勧めのシリーズです。

なお,続編スピンオフとして「ラーメン才遊記」もあります。
こちらは,本作の主人公のライバルとその会社に入社した新人の女性を主人公に据えたものであり,フードコンサルティング等を通じて,ラーメンとは何か,繁盛する店とはどういうものか,さらにテーマを広げています。

ところで,話はそれますが,最近Twitterで「#後世に残したい漫画の名言」というハッシュタグで,この漫画のシーンが,いくつか取り上げられていました。

私も大好きなセリフなのですが,実は,改ざんされているものがあります。本当は違うセリフでした。
改ざんした部分はもちろん,その理由もある程度察しが付くのですが,この漫画についてそういうことが起きるのは,なかなか興味深いというか,何かしら皮肉を感じるところです。

話題だったので読みました。

基本,裁判とか司法とかの話は,「ねーよwww」とか思って白けるので面白くないので読んでいませんが,これは面白いです。

この裁判体くらい,いろいろ熱心に調べてくれるところばかりだったらいいんですけれどねぇ。

1話は,ここから読めるそうなので,是非是非(・∀・)

http://www.moae.jp/comic/ichikeinokarasu

法律の話ばかりでは面白くないので,ちょっと好きな漫画を紹介してみることにします。
(・∀・)

第一段は,こちら,間瀬元朗先生の「イキガミ(全10巻)」です。

舞台は,強い「同盟国」との間で「安全負担条約(安負条約<あんぷじょうやく>)」を結んでいる,日本語が公用語であろう国です。

一見,私たちの住んでいる現代日本とそっくりなのですが,大きな違いが一つあります。それは,「国家繁栄維持法(コクハン,とも略される。)」という法律があるところです。

この法律は,全国民に小学校入学時に「国繁予防接種」というものを義務づけます。なかにはもちろん,ワクチンが入っているのですが,それはあまり重要ではなく,1000個に1個の割合で,「ナノカプセル」というものが混入されています。

そのカプセルは,肺動脈に付着し,18歳から24歳の間の,予め指定された時間に破裂して,その者の命を奪う,という仕組みになっています。

もっとも,それが誰なのかは直前まで極秘事項であり,ただ,最後の時間を有意義に過ごしてもらうため,24時間前に役所から通知がいくようになっています。その通知は,死亡予告証という名前なのですが,通称「イキガミ」と呼ばれています。

この制度は,自分がいつ死ぬか分からない,ということを認識させることで,生命の価値を国民に理解させ,それにより,「国家の繁栄を維持する」ということを目的としています

この漫画の主人公は,そのイキガミを配達する仕事をしており,彼を狂言回しとして「死の24時間前」をテーマに,物語は進行します。

この手の漫画は,中だるみしたり,ネタ切れになったりで途中で面白くなくなるパターンも多いです。ですが,「イキガミ」は,回を重ねる毎に物語が洗練されていく,最終局面でこれまでの物語が昇華される展開となっており,非常に完成度が高い(そして考えさせられる)作品となっています。

特に最後の展開は,オムニバス形式で進む漫画のクライマックスの在り方のお手本というべく,是非,最後まで読んで欲しいです。

今(といっても今日いっぱい)なら,3巻無料で読めるらしいので,よろしければ,是非(・∀・)

https://csbs.shogakukan.co.jp/book?book_group_id=430

↑このページのトップヘ