内容証明郵便とは,確かにその内容の手紙を送ったことを郵便局が証明してくれる形式の郵便です。
契約の解除とか,債権の請求とか,「言った・言わない」の争いになると困るものについて,利用することが多いです。
反面,この効果について,いろいろと誤解があるようですので,簡単にまとめてみました。

まとめ
①内容証明郵便は,差し出した内容を郵便局が証明してくれる郵便である。
②「配達証明」も付けるのが通常である。これは,配達された事実も証明してくれる。
③実費費用は2000円前後
④ただの手紙であり,これ一通で事件が解決することもあるが,通常は難しい。魔法の紙ではない。

1.内容証明郵便とは
内容証明郵便とは,郵便の一種で,郵送した内容を郵便局が証明してくれる,というものです。
また,証明のために,郵送した書面の控えを受け取ることができます。
通常は,配達証明というものも一緒に付けることが多いです。これは,配達をしたことを証明してくれるというサービスで,証明書がもらえます。
通常の郵便より費用がかかり,概ね2000円前後と見ておくといいでしょう。他,書式などいろいろな制限があります。
最近は,電子内容証明郵便といって,ネット上から内容証明郵便の送付を依頼することができます。この場合,判子が押されないことになりますが,法的な効果に基本的には違いはありません

2.内容証明郵便は基本的にはただの手紙
内容証明郵便は,内容と配達の事実(配達証明を付けた場合)を郵便局が証明してくれますが,それ以外は,ただの手紙と変わりはありません。
勘違いされている方が多いのですが,別に内容証明郵便にしたからといって,特別な法的効果が与えられるとか,そういうことはありません(債権譲渡などの例外はありますが,基本はそうです。)。
あくまで証明されるのは,そういう内容の手紙を送りました,というだけであって,書いた内容の真否,有効性,法的効果について,なにか郵便局が関知する,というものではありません
費用も手間もかかりますので,内容証明郵便は,いつでもなんでも使えばいい,というものではありません。

3.内容証明郵便を使うべき場合
基本的に,「言った・言わない」で揉めることは避けたい場合,あるいは,相手方に今後の法的措置を予告するような場合に使うべきです。
具体的には,たとえば,クーリングオフの通知であるとか,大家さんであれば家賃未払いのため借家契約を解除して立ち退きを求めるとか,あるいは,時効が切迫している貸金の請求など,です。
また,そういうような事情がなくても,「自分は,このまま泣き寝入りするつもりはない」という,強い意思を示す場合にも使います。

4.内容証明郵便の作成を「専門家」に頼む場合の留意点
内容証明郵便の作成を依頼するのであれば,基本的には,弁護士か,認定司法書士(140万円以下の事件の場合)に依頼するべきでしょう。
行政書士であっても,業務としてこれを行うことはできますが,基本的に関与できるのは,依頼者であるあなたの言い分を整理して,意味が通るようにする程度の関与しかできない,それを超える場合は,無効になる可能性もある,と理解されています
ですから,書くべき内容が全部決まっているのであればともかく,希望は決まっているが,どういう主張をすれば有利なのか,不利なのか,そういう専門的なアドバイスを得たい,というのであれば,上記の通り,弁護士か認定司法書士に依頼をするべきでしょう。
弁護士として,非弁護士が作成した内容証明郵便をよく目にするのですが,かなりの割合で,「わざわざ,自分のお金を使ってまで自分に不利な事情を自白して証明する」というものになっています。
基本的に,自分で自分に不利なことをいった場合,それは有力な証拠にされてしまいますので,注意が必要です。
また,内容証明郵便1つで事件が解決することは,多くはありませんが,無いわけではありません。せっかくの「チャンス」ですから,それをふいにしないためにも,できれば,専門家に依頼をするべきでしょう。

◯参考
非弁行為とは?:書面作成/代行だから非弁ではない!?