弁護士 深澤諭史のブログ

弁護士 深澤諭史(第二東京弁護士会 所属)のブログです。 相談等の問い合わせは, i@atlaw.jp もしくは 03-6435-9560 までお願いします。 Twitterのまとめや,友人知人の寄稿なども掲載する予定です。

カテゴリ: つぶやき

「そんなに非弁が問題であるというのであれば、弁護士もおなじことをすればいいのではないか?」
という議論があります。概ねもっともな議論であり、賛同したい意見ではあります。

しかしながら、この議論、重要な観点が抜けています。
私たち弁護士は、広告の仕方から事件の受任、処理について、法曹倫理(弁護士倫理)に基づくことが要求されます。

しかし、非弁業者にはそれがありません。私たち弁護士が非弁業者と同じことをすることはできないか、不適切になる場合も数多くあります。

弁護士であれば、絶対に勝てます、とか、思い通りになるとか、安易に請け負うことはできません。
弁護士は、裁判で代理をし、事件に最後まで向き合う仕事です。最後までみているからこそ、目論見通りに事件を解決することの困難さを理解しています。

ところが非弁業者は、裁判外の、ごく一部の代理とか代行だけしかしません。最後まで事件に向き合いません。もっといえば、最後まで責任を取ることも、その覚悟もありません

ですから、非弁業者の無責任で甘い言葉に騙されてしまう、だからこそ、被害がなくならないのではないか、と思っています。

所属している弁護士の会派の忘年会がありました。
(・∀・)うーん、最高。
(^ω^)「会派」については、今後、解説するかもしれないお!
7FC907FF-B75D-43ED-B620-8217D795711E
DC31046E-4D19-4BB1-9816-5EEF35630777
7DDDC031-5354-4DD2-BD4D-97D08C6BD7AE


すでにいくつか報道されていますが、そういう改革が検討されているようです。

現行制度ですが、3月に法科大学院を修了して、5月に受験して9月に合格発表、11月末から司法修習ということで、概ね8ヶ月程度の待機期間があります。

これは、経済的にも負担が大きいので、それで改善しよう、というものです。

しかし、平成の司法改革、法科大学院制度の理念からすれば、プロセス教育が何よりも大事なはずです。

そうであれば、プロセスを中断して司法試験の受験を認めることは、その理念に真っ向から矛盾すると言わざるを得ません。

司法試験受験前の教育、すなわち法曹養成の初期段階におけり教育能力や人気の点で、司法試験予備校(受験指導校)に勝ち目がないから、受験資格を独占して受験資格商法、関所商法をやりたかっただけ、という、「疑い」を持たれかねない改革だと思います。

もっとも、受験生の負担軽減や合理性の観点からすれば、法科大学院修了前に受験を認める制度は、基本的には歓迎するべきかもしれません。いっそのこと、修了前なんてケチくさいこといわずに、法科大学院に入学する前に司法試験受験を認めれば、受験生はもっと喜ぶと思いますが、いかがでしょうか?
 

よく、交渉すると非弁になるから、交渉しない。
やっていることは、意思を代わりに伝える、 代行するだけだから非弁ではない、というような言説を見かけます。

もし、代行、代わって意思を伝えるだけであれば、例えば、「代わりに借金を返して欲しいと伝える。借金の請求を代行します。」という事業も非弁ではない、ということになります。

そうなると、高額な資本金を積んだり、いろいろと人的整備をして債権回収業の許可を得る必要もなくなる、サービサー法自体が空文化しますよね・・・。

立法とも矛盾して破綻している論法だと思うのですが、いかがでしょうか。 

弁護士広告は、度々問題になります。

大手弁護士法人が景表法違反で摘発され、業務停止の処分を受けたというニュースも記憶に新しいところです。

弁護士広告は、景表法など一般の法律による規制を受けるだけではなくて、弁護士の業務広告に関する規程というものにより、更に厳重な規制に服しています。

では、なぜ、弁護士広告はこのように厳しい規制に服しているのでしょうか。
それは、もちろんその必要があるからです。では、その必要がある理由はどこにあるのでしょうか。

かなりざっくりした話ですが、すこし語ってみようと思います。

1.弁護士と利用者との間には情報格差が大きいから
誇大広告であっても、その誇大さを正しく判断できれば問題はないはずです。
ですが、弁護士と利用者との間には、非常に大きな情報格差があります。
法律実務というのは、法律知識だけで成立しているものではありません。実務上の細かなルールや、技術、そういったものが集約されて、はじめて成立しています。
これを身につけるには、相当の期間が必要ですし、必然的に、その良さや悪さを判断することができるようになるためにも、同じくらいの時間がかかるでしょう。
そうすると、情報格差を利用すれば、安易に「騙す」とまではいかないまでも、誤解をさせることは可能です。実際に、借金問題や、不貞慰謝料、交通事故被害者側、刑事事件などにおいて、これを悪用しているのではないかと疑われる広告も散見されます。

2.利用者は切羽詰まっているから
利用者が弁護士を利用するときは、切羽詰まっています。
充分な判断時間もありません。特に刑事事件においては顕著です。
そうなると、簡単に広告で誤導が出来てしまいます。ですから、厳しい規制が必要であるといえます。

3.弁護士は高度の信用がないと成り立たない職業のため
弁護士は、高度の信用がないと成り立たない職業です。
もちろん、どんな職業でもそうでしょうが、弁護士は非常にそれが顕著です。
弁護士は、取り返しの付かない、依頼者の重大な権利義務を左右する決断をし、あるいは、その決断をする人をサポートします。さらに、依頼者から大金を預かることもあります。
そして、依頼者だけではなくて、相手方つまり敵からも信用される必要があります
典型的なのが、刑事事件における示談交渉です。通常、刑事事件の示談交渉は、加害者の弁護人が検察官に連絡をし、示談の意向があることを伝えます。その上で、検察官が、それを被害者に伝言して、被害者が、連絡を取ることに応じれば、連絡先を伝える、という流れになります。
このとき、被害者からすれば、加害者に自分の住所氏名を伝えたくありません。特に性犯罪であればなおのことです
したがって、この時の連絡先や氏名などは、弁護人限りということで伝えられます。
被害者からすれば、加害者の弁護人というのは「敵」です。ですが、その敵であっても、弁護士であれば、不当に秘密を漏らすことはない、そういう信用があるから、示談交渉が成立する、というわけです。
仮に、この信用がないと、示談が出来ない、それは、加害者はもちろん、被害者にとっても被害回復が困難になる、仮にしようとすれば、個人情報を加害者に知られることを覚悟でやる、という必要が生じてきます。
不当な弁護士広告が横行した場合、市民の信用は、その弁護士個人だけではなくて、弁護士全体についても、低下します。
そういうことが続きますと、弁護士の業務そのものにも大きな差し支えが生じてしまう、というわけです。

↑このページのトップヘ