最初にまとめをおいておきます。
基本的に,個人の方の相談ですので,初回無料の電話相談を実施していますが(念のため,都合等により承れないこともあります。) ,皆さん,かなり不安が大きい,ネットのデマに乗せられている,ということも多く,相談にたどり着けない人も多いのではないかと思います。
この問題については,ネット投稿者の責任についてのまとめQ&A(+ネット上の誤解)において,請求者(被害者であるとは限らないので,こういう言い方をしています。)と投稿者の双方の立場で,特にネット上の誤解・デマを中心に解説しました。
また,弁護士向けの専門書として,これらの問題,経験を踏まえて「インターネット権利侵害 削除請求・発信者情報開示請求“後”の法的対応Q&A」という本も出させて頂きました。
ただ,前者は長文ですし,後者はあくまで弁護士向けの書籍です。
そこで,ひとまず落ち着くのが大事ということで,冒頭にまとめました。不安が強いと,不利な内容で和解(示談)してしまったり,「ネットde真実の法律情報に目覚めました!」みたいにデマと心中する羽目になります。
冒頭にあるとおり,とにかく落ち着くこと,そして,これはどんな事件でもそうですが,紛争の渦中にあること,しかもそうなった直後というのは,一番判断力が低下しています。ネットのデマの餌食になりやすい,そのことを頭に入れておくだけでも,大分リスクは軽減出来ます。
- まず,落ち着きましょう。
- これが来たからといってあなたの投稿が違法であると確定したわけではありません。開示になると決まったわけでもありません。
- 「言葉」だけで決まる問題ではありません。私が投稿者を担当した事件でも,ここには書けないような汚い悪口でも非開示なったケースは複数あります。
- 仮にあなたの投稿が違法であるとしても,相手の言い分が全て通るわけでもなければ,いいなりになる必要があるわけではありません。
- 最近は,SLAPP訴訟(恫喝訴訟)のようなケースも増えていますので,あなたが悪いと確定した訳ではありません。ただし,SLAPPと決めつけて自分で対処すると痛い目に遭いかねません。SLAPPだからこそ,巧妙であったりします。
- 刑事事件になる可能性もありますが,それはよっぽど悪質なものに限られます(ただし,最近は,そのハードルは下がっているので注意は必要です。)。
- 回答期限は延長してもらえるケースがほとんどです。「弁護士に相談している」といえば,なおさらです。まずは延長してもらって落ち着いて考えましょう。
- 弁護士にはすぐに相談に行きましょう。ギリギリですとうまくいきません。最悪なのが延長してもらってその期限も目前の段階でいくケースです。
- 不安なあなたはデマに弱くなっています。それは仕方の無いことですが,「ネットde真実」に目覚めて罠にはまらないでください。
- ネットで都合の良い情報をかき集めるのはよしましょう。
- 自分で回答書を作成するなら,「プラス」より「マイナス」に気をつけましょう。最近,これを発信者に不利な証拠に使う・使われるケースが増えています。
- 「示談は不利」はデマです。不利な示談はありますが,示談が不利な訳ではありません。
- 「金額は判例で決まる」はデマです。そんな都合のいい判例はありません。似たような悪口なのに1件当たり30倍以上の差がついたことがあります(ただし30倍になったのは本人訴訟なので一般化できません。)。
- 「本人訴訟で,せいぜい20万30万円で済む」というのもデマです。これはあり得ないわけではないですが,発信者情報開示請求を経由したネット上の表現トラブルで,かつ,被告本人訴訟に絞ると最近のものでは50万円以下はほぼ見当たらず,平均値は100万円程度です(個別判断ですので,この数字は絶対視すべきではないですが。)。
- 「裁判所は判例に従って公平に判断するから本人訴訟で大丈夫」もデマです。もしそうなら,前記の様な大差がつくわけありません。すこし訴訟法を勉強すれば分かりますが,「公平に判断する」から本人訴訟にリスクがあるのです。本人訴訟するなとはいいませんが,弁護士であっても自分の事件は弁護士を頼むことが普通です。
- 「名誉毀損と違ってプライバシー侵害は安心」はデマです。確かにプライバシー侵害は犯罪になりませんが,ネット上のプライバシー侵害は名誉毀損につながりやすいので分離はできないですし,賠償金はプライバシー侵害の方が高くなるケースもあり得ます。
- 「裁判外請求だから開示はあり得ない」もデマです。プロバイダと権利によっては開示されますので先例が重要です。
- 「自分に都合の良い情報→ネットde真実に目覚めた!」「自分に都合の悪い情報→工作員の仕業だ!」という思考に陥らないようにしましょう。完全にカルトと同じ心理状況で,判断を誤ったり騙されたりして危険です。
- この種事件の限りませんが,とにかく,狼狽して相手の言い分通りに応じることが1番に,そしてネット上の都合の良いだけのデマを信じ込むのが2番目に不利益なことです。まずは落ち着きましょう。
基本的に,個人の方の相談ですので,初回無料の電話相談を実施していますが(念のため,都合等により承れないこともあります。) ,皆さん,かなり不安が大きい,ネットのデマに乗せられている,ということも多く,相談にたどり着けない人も多いのではないかと思います。
この問題については,ネット投稿者の責任についてのまとめQ&A(+ネット上の誤解)において,請求者(被害者であるとは限らないので,こういう言い方をしています。)と投稿者の双方の立場で,特にネット上の誤解・デマを中心に解説しました。
また,弁護士向けの専門書として,これらの問題,経験を踏まえて「インターネット権利侵害 削除請求・発信者情報開示請求“後”の法的対応Q&A」という本も出させて頂きました。
ただ,前者は長文ですし,後者はあくまで弁護士向けの書籍です。
そこで,ひとまず落ち着くのが大事ということで,冒頭にまとめました。不安が強いと,不利な内容で和解(示談)してしまったり,「ネットde真実の法律情報に目覚めました!」みたいにデマと心中する羽目になります。
冒頭にあるとおり,とにかく落ち着くこと,そして,これはどんな事件でもそうですが,紛争の渦中にあること,しかもそうなった直後というのは,一番判断力が低下しています。ネットのデマの餌食になりやすい,そのことを頭に入れておくだけでも,大分リスクは軽減出来ます。
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