これまで,非弁をテーマにして細々と書いて参りました。
ですが,読者の大部分を占めるであろう,弁護士を利用する立場の方からすると「要するに,簡潔に言うと,非弁業者や非弁提携弁護士に依頼すると何が問題なのか?」ということこそが疑問だと思います。
ということで,その点について,まとめて説明します。

ここでいう非弁業者とは,弁護士資格がないにもかかわらず,弁護士業務を行う者をいいます。非弁提携弁護士とは,違法に弁護士を紹介する業者と提携している弁護士をいいます。

非弁業者に依頼することのデメリットは,先ず第一に,ずさん処理というリスクがあります。
もちろん,抽象的には非弁業者であってもちゃんと処理できる可能性はあるかもしれませんが,無免許運転が安全運転であることを期待するようなものです。私の知る限り,まともな処理がされた事例は皆無です。

また,そもそも効果のない手続きや処理をすることで,不測の損害を被るというリスクもあります。特に,自分に不利な事実を自分で認める書面を送りつけるというのは,非弁業者では,よくあることです。

更に,非弁業者は,弁護士のように弁護士会の監督,あるいは,預かり金管理等について届け出る義務,調査に応じる義務などがありません。
したがって,依頼者の知らないところで,預かり金を横領,不正処理する,費用を不正請求するということもやりやすい(発見できない。)というリスクもあります。

また,裁判例上,非弁業者の行った行為は無効になる場合があるとされています。
そうしますと,せっかく非弁業者に依頼をして,高額な報酬を支払ったのに,合意書や契約書,あるいは遺産分割協議書,遺言書,退職届けなどが無効と判断されてしまうリスクがあるということになります。

非弁業者がずさん処理をしているのであれば,かえって無効になるほうがいいという場合もあるでしょうが,必ず無効になるわけではないので,非常に不安定な地位に置かれることになります。

非弁提携弁護士についても,上記と同じようなリスクが指摘出来ます。
行為が無効になるリスクは低くなるでしょうが,その代わり,非弁提携を弁護士に持ちかける業者は,最終的に横領等の使い込みで弁護士を利用者ごと食い物にしようとしています
ですから,横領リスクは非常に高いといえるでしょう。

弁護士資格がないにもかかわらず,いろんな名目で弁護士業務をしようとする業者や,あるいは,弁護士でない業者から紹介を受けて出てくる弁護士,特に会えない,電話でもなかなか話せない弁護士には,依頼をすべきではありません。