各所で法科大学院制度が話題ですが,今の制度の惨状の原因は,結局,このやりとりに集約されると思います。
出典は,第151回国会 法務委員会 第20号(平成13年6月20日(水曜日))からで,枝野委員は,枝野幸男先生,佐藤委員は,佐藤幸治先生です。
強調は筆者によります。

○枝野委員 別の視点から聞きます。
 今回、受験技術優先、それから受験予備校に大幅に依存するダブルスクール化ということを問題だという視点から取り上げていらっしゃいますが、例えば、受験予備校の実態、そこでなされている教育、そこで教育をしている教育者の立場、そこで教育を受けている人たち、そういうところの教育の結果として司法試験に受かったそういう若手法曹の意見、こういうものはどれぐらい聞かれましたか、あるいは調べましたか。
○佐藤参考人 直接ヒアリングに来ていただいて伺ったということはしておりませんが、いわゆる予備校などから審議会あてに、こういうことだ、こういうことを考えていただきたい、そういう文書はちょうだいしておりますし、私もそれは目にしております。実際にどういう実情にあるかというのは、私はつまびらかにはしませんけれども、私の関係した学生やいろいろなものを通じて、どういう教育の仕方になっておってどうかということは、ある程度は私個人としては承知しているつもりであります。
○枝野委員 つまり、十分に御存じになっていなくてこういう結論を出しているわけですよ。