弁護士 深澤諭史のブログ

弁護士 深澤諭史(第二東京弁護士会 所属)のブログです。 相談等の問い合わせは, i@atlaw.jp もしくは 03-6435-9560 までお願いします。 Twitterのまとめや,友人知人の寄稿なども掲載する予定です。

すでにいくつか報道されていますが、そういう改革が検討されているようです。

現行制度ですが、3月に法科大学院を修了して、5月に受験して9月に合格発表、11月末から司法修習ということで、概ね8ヶ月程度の待機期間があります。

これは、経済的にも負担が大きいので、それで改善しよう、というものです。

しかし、平成の司法改革、法科大学院制度の理念からすれば、プロセス教育が何よりも大事なはずです。

そうであれば、プロセスを中断して司法試験の受験を認めることは、その理念に真っ向から矛盾すると言わざるを得ません。

司法試験受験前の教育、すなわち法曹養成の初期段階におけり教育能力や人気の点で、司法試験予備校(受験指導校)に勝ち目がないから、受験資格を独占して受験資格商法、関所商法をやりたかっただけ、という、「疑い」を持たれかねない改革だと思います。

もっとも、受験生の負担軽減や合理性の観点からすれば、法科大学院修了前に受験を認める制度は、基本的には歓迎するべきかもしれません。いっそのこと、修了前なんてケチくさいこといわずに、法科大学院に入学する前に司法試験受験を認めれば、受験生はもっと喜ぶと思いますが、いかがでしょうか?
 

よく、交渉すると非弁になるから、交渉しない。
やっていることは、意思を代わりに伝える、 代行するだけだから非弁ではない、というような言説を見かけます。

もし、代行、代わって意思を伝えるだけであれば、例えば、「代わりに借金を返して欲しいと伝える。借金の請求を代行します。」という事業も非弁ではない、ということになります。

そうなると、高額な資本金を積んだり、いろいろと人的整備をして債権回収業の許可を得る必要もなくなる、サービサー法自体が空文化しますよね・・・。

立法とも矛盾して破綻している論法だと思うのですが、いかがでしょうか。 

著名人、あるいは企業が、法的措置、具体的には訴訟などをされた場合、あるいはこれからしようとする(場合によっては、それをした後)場合に、ネット上でそれを公表することがあります。

要するに、「これから弁護士に依頼して訴えます(あるいは、訴えることを検討します。)」とか「訴えられたとの報道があったので、これから適切に対応します。」などです

結論からいうと、極力、こういう発表は弁護士に依頼して、その後に弁護士の助言に基づき行うべきでしょう
理由はいろいろありますが、要するにリスクがある、不利になるかもしれないからです。

まず、裁判を起こす、起こした、当事者の情報というのはプライバシーにあたることもあります。
事案や当事者によっては、裁判を起こしたという情報を公表するだけで不法行為責任を問われる可能性も、ないではありません。

次に、訴えを予告する過程で、あるいは、訴えられた事情を説明する過程で、不利な事実をしゃべってしまう、あるいは、余計なヒントを相手方に与えてしまうリスクというものもあります

繰り返し述べていますが、自分にとって不利な事実をしゃべった場合、それはそのまま信用されてしまう、という原則があります。お金を借りていない、という話は信用できるかどうか吟味が必要ですが、お金を借りた、という話は信用されるのが通常です。要するに、人はわざわざ自分に不利な嘘はつくことは、あまりないだろう、ということからです。

弁護士として、「これから訴えます」「訴えられたけれども・・・」というような言動をネットでしている人をみると、しばしば、なんでそんなオウンゴールみたいなことをするのか、ネットで公表するのだろうと思うことがよくあります

実際に、最近も、あるゲームソフト会社が訴えられた、ということで、そのゲーム会社の広報が「お知らせ」をしているのを見ました。

そんなに長くない文章なのですが、一読しただけで、まだ弁護士に依頼や相談をしていないか、すくなくともその助言を得て発表をしていないこと(弁護士であれば絶対に間違えない手続き上の説明の誤りがあったためです。)、さらに、裁判において不利になるだろう事実が含まれていることに驚きました
私が相手方代理人であれば、証拠として保存しておき、提出を検討するレベルです。相手方の自白ほど、有力な証拠はないからです。

ですから、訴える、訴えることを検討している、あるいは訴えられた場合は、ぜひ、それを公にする前に、弁護士に相談することを強く勧めます

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