弁護士 深澤諭史のブログ

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はっきりいって間違いです。
そもそも、判例になるのは、争われて、明確に判断が下されて、しかも実際問題として公刊物に掲載された、というような事案です。
しかも、そうそう都合よく、同じ事案が見つかるというものではありません(そんなことなら、法律家はみんな失業です。)。
大学の試験問題ですら、裁判例そのまま出るというものではありません

こういう場合は、類似の案件や、逐条解説書(1条1項毎に法律条文の意味や解釈などを解説した書籍。コンメンタールともいわれる。)などから支配的な見解を調べて、判断をするということが必要になります。

代行に関しては、債権回収の代行、あるいは債権受領の代行について、すでにそれらが非弁行為であるという裁判例があります

また、非弁行為の成立には、法律事件に関する法律事務であることが必要です。
この点について、法律事件とは、紛争の可能性があるか又は新しく法律関係を変動させる事案をいい、法律事務とは、代理以外にも法律関係を変動させたり明確化、保全する行為が含まれる、と解釈されています。
そうすると、退職代行は、具体的な内容次第ですが、一般に宣伝されているような内容・行為であれば、非弁行為に該当する可能性が極めて高いといえます。


以前、匿名で弁護士を名乗ることは、真実、弁護士であれば問題ないという記事を書きました。

一方で、実名匿名を問わず、弁護士でない者が弁護士を名乗ると、実際に業務をしなくても犯罪になります。
名乗った時点で直ちに犯罪が成立して犯行は終了しますので、あとで消したりしても、それは変わりありません。

法律上の期間制限があります。
ただ、合意によって即日退職することは、もちろん可能です。
ですが、それには代理して交渉して、そして合意を形成する必要があり、退職代行業者では行えません。
仮に可能であるとしても、あくまで合意ですから、全面的に、勤務先の意思に左右される事柄です。
相手方勤務先に重大な労働契約上の債務不履行があるとして、それを理由に即日退職をするとか、有給行使とか、いろいろと手段はありますが、それには、原則として弁護士でなければ行えない、法的鑑定などの法律事務が必要になる場合がほとんどでしょう。
また、これを誤解した場合は、利用者が賠償責任を負担するリスクすらあります。
それにもかかわらず、少なくとも大部分ないし相当部分が「即日退職」可能であるかのように誤認させるようにな表示は、誤りであり、消費者被害にも繋がると考えます。

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