弁護士 深澤諭史のブログ

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接見室から逃亡した事件が話題になっています。いつもの話ですが,ネット上では,勘違いから弁護人を非難する言説があるようです。そこで,誤解の解消のため,簡単に解説をしたいと思います。

接見室の構造,というより接見の仕組みですが,弁護人と被拘束者が会議室で会話をする,というような形式にはなっていません。

接見室においては,面会者つまり弁護人のスペースと,被拘束者のスペースは物理的に区切られています。その間には,透明な強固な仕切りがあり,声が通るように穴は空けてありますが,二重構造になり,物の授受は不可能になっています。保安上,当然のことです。

建物全体の構造としても,接見室の被拘束者のスペースを含む拘置スペースと,それ以外は明確に分離されています。私の知る限り,両方のスペースを繋ぐ扉は一つしか無く,非常に頑丈で厳重に封鎖されています。これも保安上,当然のことで,容易に想像ができることでしょう。

ですから,弁護人としては,被拘束者が接見を利用して脱走することを想定することはほぼ不可能ですし,これに協力することも合理的に考えてあり得ません。両者間の仕切りが破壊された場合,真っ先に危険に晒されるのは誰でしょうか?それは,他ならぬ弁護人だからです。

さらに,本件では「声かけ」をしなかったことが問題になっています。
ですが,ここで説明した構造を思い出してみてください。拘置スペースと,それ以外は明確に分離されています。ですから,弁護士から拘置スペース側の職員に「声かけ」をすることは難しいのです。基本的に,被拘束者がドアを叩くなどして知らせます(押しボタンがある施設もあります。)。

では,拘置スペース側でなくて,面会側を出た所にいる職員に声かけをしないのか,という点ですが,これも難しい場合があります。
拘置スペースには,被拘束者がいますので,基本的に24時間,必要な人員が確保されて常駐されています。
しかし,面会側のスペースは,必ずしもそうではありません。ですから場合によっては,声を掛ける職員そのものが存在しないこともあるのです。

このあたり,実際に弁護人(となろうとする者)としてやってみないと,イメージしにくいかと思います。ですが,あまりに誤解に基づいて弁護人を非難する向き(これは弁護士の仕事全般にいえますが)があるので,簡単に解説した次第です。

法律の話ばかりでは面白くないので,ちょっと好きな漫画を紹介してみることにします。
(・∀・)

第一段は,こちら,間瀬元朗先生の「イキガミ(全10巻)」です。

舞台は,強い「同盟国」との間で「安全負担条約(安負条約<あんぷじょうやく>)」を結んでいる,日本語が公用語であろう国です。

一見,私たちの住んでいる現代日本とそっくりなのですが,大きな違いが一つあります。それは,「国家繁栄維持法(コクハン,とも略される。)」という法律があるところです。

この法律は,全国民に小学校入学時に「国繁予防接種」というものを義務づけます。なかにはもちろん,ワクチンが入っているのですが,それはあまり重要ではなく,1000個に1個の割合で,「ナノカプセル」というものが混入されています。

そのカプセルは,肺動脈に付着し,18歳から24歳の間の,予め指定された時間に破裂して,その者の命を奪う,という仕組みになっています。

もっとも,それが誰なのかは直前まで極秘事項であり,ただ,最後の時間を有意義に過ごしてもらうため,24時間前に役所から通知がいくようになっています。その通知は,死亡予告証という名前なのですが,通称「イキガミ」と呼ばれています。

この制度は,自分がいつ死ぬか分からない,ということを認識させることで,生命の価値を国民に理解させ,それにより,「国家の繁栄を維持する」ということを目的としています

この漫画の主人公は,そのイキガミを配達する仕事をしており,彼を狂言回しとして「死の24時間前」をテーマに,物語は進行します。

この手の漫画は,中だるみしたり,ネタ切れになったりで途中で面白くなくなるパターンも多いです。ですが,「イキガミ」は,回を重ねる毎に物語が洗練されていく,最終局面でこれまでの物語が昇華される展開となっており,非常に完成度が高い(そして考えさせられる)作品となっています。

特に最後の展開は,オムニバス形式で進む漫画のクライマックスの在り方のお手本というべく,是非,最後まで読んで欲しいです。

今(といっても今日いっぱい)なら,3巻無料で読めるらしいので,よろしければ,是非(・∀・)

https://csbs.shogakukan.co.jp/book?book_group_id=430

高い高いと有名な弁護士会費,業界外の方にいうとびっくりされる弁護士会費ですが,それが取りまとめた資料があります。

http://www.moj.go.jp/content/000077010.pdf

ちょっと前のものですが,法務省作成の資料です。
結構差がありますね・・・。

地方がより高い傾向にありますが,これは,少人数で無料相談会とか公益活動を担っているという点が大きいと思います。

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